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万葉神事語辞典


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項目名 みてぐら
表記 幣帛
Title
Mitegura
テキスト内容 ①神に捧げ供えるものの総称。「奉るうづの幣帛は、御服(みそ)は、明るたへ・照るたへ・和たへ・荒たへ・五色の物、楯・戈・御馬に、御酒は、瓮の上高知り、瓮の腹滿て雙べて、和稻(にぎしね)・荒稻に、山に住む物は、毛の和き物・毛の荒き物」と祝詞(広瀬大忌祭)にみえ、神に捧げ供えるもののさまざまが記されている。②布や神を切ったり、たたんだりして串にさし、神前に捧げる祭具。幣(ぬさ)ともいう。『和名抄』に「幣《美天久良》」とある。神に幣物をそなえることを「手向く」という。万葉集には、「いかならむ名に負ふ神に手向けせば我が思ふ妹を夢にだに見む」(11-2418)の例がある。多くは、旅の平安を祈って坂道を登りつめたところや道の隈に幣を手向けた。「佐保過ぎて奈良の手向に置く幣は妹を目離れず相見しめとそ」(3-300)のように、道中のさまざまな願いをかけた。「みてぐら」を「ぬさ」を比較すると、ともに神に対する捧げ物であるが、元来は、祝詞に見られるさまざまな品物をさした。旅には、そうしたさまざまな捧げ物は持ち運びできないので、いわゆる「ぬさ」を「みてぐら」と呼ばれるようになったと考えられる。
執筆者 阿部誠文