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万葉神事語辞典


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項目名 へそかた
表記 綜麻かた
Title
Hesokata
テキスト内容 ヘソは紡いだ麻糸を巻いたもの。カタは細長い糸筋。「綜麻かたの林」(1-19)があり、これは三輪山神話に基づく地名らしい。記によれば、崇神天皇の条に次のような伝説がある。活玉依毘売という美しい娘が、男が通ってくる様子もないのに身籠もったので、その親たちがいぶかしんで事情を問いただすと娘の言うことには、名も知らぬ容姿が整った美しい若者が訪れる事が重なったことを告げた。そこで相手の家を知ろうとする親たちの言うままに娘は床に赤土を撒き、紡麻を通した針を男の衣の裾に刺した。翌朝見るとその麻は戸の鍵穴から外に出ていて、その糸巻きに残った麻の輪は三巻だけであった。その糸の跡をたどって行くうち三輪山に着き、社の前でその糸は絶えていた。それからその地を三輪という。このヘソかたには、赤土と同じく、神の所在を知る神具として存在したことが知られる。なお、同様の話が『新撰姓氏録』の大神氏の故事として伝えられ、同種の新婚説話は肥前国風土記、『平家物語』、『源平盛衰記』などに見え、しだいに相手が蛇婿の形をとっていく。
執筆者 加藤紗弥香