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万葉神事語辞典


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項目名 はるやま
表記 春山
Title
Haruyama
テキスト内容 ①春を象徴する香具山。②春の山。春の景色となった山。③「はるやまの」は「しなひさかゆ」に掛かる枕詞。①は藤原宮の御井の歌に「大和の 青香具山は 日の経の 大きみ門に 春山と しみさび立てり」(1-52)とみえ、藤原宮が東は春で日の経の山(香具山)、西は秋で日の緯の山(畝傍山)、北は冬で背面の山(青菅山)、南は夏で影面の山(吉野山)だという。これは藤原宮が東西南北・中央の五行思想によるもので、東の門を香具山とし、春の入り口(春山)と考えるのである。季節を山の神の訪れという考えが古く存在したのであろう。②季節が春の山のことである。記の応神条には神の名前として「春山之霞壮夫」とあり、兄の「秋山之下氷壮夫」と共に「春山」「秋山」を讃え、兄弟の神の名前の一部としている。③は季節が春になると山の草木がもえ出し、茂ってたわみ靡くことから「しなひさかゆ」に掛かる。万葉集には「春山のしなひ栄えて秋山の色なつかしき」(13-3234)とあるように、ここでも「春山」と「秋山」を対比させて詠んでいる。
執筆者 宮本緑