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万葉神事語辞典


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項目名 はふり
表記 葬り
Title
Hafuri
テキスト内容 本来は、遺体を切りきざんで葬る習俗に出発し、以後、遺体を墓に埋葬することをいう。葬送。記には、火之迦具土神を生んだために女陰を焼かれて神避った伊耶那美神を、「出雲国と伯伎国との堺の比婆之山に葬りき」とある。紀にも同様に「紀伊国の熊野の有馬村に葬りまつる」とある。また、景行記に、倭建命が亡くなったときに后たちが御陵に葬する際にうたった歌について「是の四つの歌は、皆其御葬に歌ひき」「天皇の大御葬に歌ふぞ」とあり、紀にも「伊勢国の能褒野陵に葬りまつる」とある。万葉集では「高市皇子尊の城上の殯宮の時に、柿本朝臣人麻呂が作る歌」(2-119)に、「神葬り 葬りいませて」とあり、藤原朝の皇子を悼む歌(13-3324)にも「神葬り葬り奉れば」とある。「神葬り葬る」とは、神として葬るという意であり、この場合は、皇子が天上界へと回帰することを指し、その皇子は、神(皇祖神)となったので、その葬儀を「神葬り葬る」と表現したのである。
執筆者 渡邊明子