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万葉神事語辞典


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項目名 はじゆみ
表記 はじ弓
Title
Hajiyumi
テキスト内容 櫨(山漆)で作った弓。はじはハゼの木の別名で、ウルシ科の落葉高木。記の上巻には、天から降った天若日子が、後に天から派遣されて来た雉の鳴女を射殺すのに「天のはじ弓」を用いている。この弓は天つ神から賜ったものである。また、邇々芸命が天より降るに際して、先導した天忍日命と天津久米命の二人は、堅固な矢筒や大剣を身につけ、「天のはじ弓」を手に持って仕えたとある。紀の神代下にも同様に記されており、ここでいう「天のはじ弓」は天より賜った神聖な弓であることが知られる。万葉集では、大伴家持の「族を喩す歌」(20-4465)において、大伴氏の過去の栄光の歴史を述べるにあたって、一族の祖である天忍日命の故事を「皇祖の 神の御代より はじ弓を 手握り持たし」とうたっている。ここでも、はじ弓は天より賜った神聖な弓としてよまれている。はじ弓は、ハゼの木の堅固さのみではなく、漆の呪的力によって敵を威圧する武器と考えられた象徴的な弓である。
執筆者 渡邊明子