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万葉神事語辞典


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項目名 はぎ
表記
Title
Hagi
テキスト内容 マメ科ハギ属の低木の総称。初秋に紅紫の小さな花をつける。秋の七草のひとつで、万葉集では140首余に詠まれ、最も愛された花である。このハギはヤマハギをさす。集中では「芽子」または「芽」の文字で表わしている。播磨国風土記揖保郡の条に、神功皇后が韓国からの帰還の折にお泊りになった場所に、一夜の間に高さ1丈ほどの萩一根が生えた、よって「萩原」と名づけたという地名起源の説話がある。万葉集に萩をよんだ歌は数多く、山上憶良の秋の七草の歌の筆頭に挙げられている。萩はとくに「わが屋戸」にある萩のその葉に置かれた白露ととり合わされることが多く、萩に置かれた白露の消えようとするのに競って「萩の遊」をしようではないかという歌があり(10-2173)、露をそのままに萩を賞美する宴をがひらかれたことが知られる。萩は鹿とも取り合わされ、鹿の鳴く声を萩の花を妻問いして鳴くのだとよまれた歌(8-1541)もある。さらに、秋萩をかざす歌もみられ、「秋萩咲きぬ折りてかざさむ」(10-2105)のように、萩はかざして長寿を祈り、風流をつくす植物として存在した。
執筆者 渡邊明子
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はぎ