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万葉神事語辞典


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項目名 ぬばたまの
表記 ぬばたまの
Title
Nubatamano
テキスト内容 枕詞。ぬばたまは、ヒオウギの種子をさし、この種子の黒いことから、「烏玉」とも書かれ、黒色やそれに関連したものにかかる枕詞。「夜」および夜に関する語「夕べ」「今宵」などにかかるほか、夜のものである「闇」や「月」「夢」「寝」などにかかる。また、「髪」は黒いことから「髪」および黒髪をもつ「妹」にかかる。記には、八千矛神の正妻須勢理毘売命に対する歌にも「ぬばたまの黒き御衣(みけし)」を身に着けるとある。万葉集にも大伴郎女の歌に「ぬばたまの」夜の中をあなたの黒馬がやってくる日は、年に一度でもあってほしいものだ、と七夕伝説になぞらえてよまれている(4-525)。また、この類歌である神事歌謡に「ぬばたまの黒馬」に乗ったあなたがいつも来てほしいとよまれている(13-3313)。ここで夜を駆ける黒馬は人ならざる者の乗り物であり、「ぬばたまの」は黒色や夜の世界がもつ伝説や神事を内包する語であることが知られる。
執筆者 渡邊明子