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万葉神事語辞典


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項目名 すすき
表記 薄・薦
Title
Susuki
テキスト内容 イネ科の多年草。日本各地,および南千島,朝鮮半島,中国の温帯から暖帯に自生する。山野に群生し、高さは約2メートルに達する。葉は細長く縁に細かな鋸歯がある。秋、黄褐色か紫褐色の穂を出し、枯れ始めると白くなる。その花穂の出ている薄を「はなすすき」「はたすすき」とも言う。「秋萩の花野の薄穂に出ですわが恋ひわたる隠妻はも」(10-2285)のように花穂の出ることを恋情を顕す比喩として詠む場合もある。また、穂が獣の尾に似ていることから「尾花」といい、万葉集では「山上憶良の、秋の野の花を詠める二首」で「秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花」(8-1537)「萩の花尾花葛花瞿麦の花女郎花また藤袴朝貌の花」(1538)と秋の七草の一つとして数える。根茎は利尿薬となり、茎葉は屋根を葺くのに用いることから、雑草に対して「まくさ」「みくさ」とも言う。細長く強靭性を持った草の総称である「かや」とも呼ばれた。『和名抄』には「按古謂草叢生者、為須須岐、非一草名」と見え、広義には葦や荻なども含めることもあった。語源は、すくすく立つ木の意、神楽に用いる鳴物用の木、すなわち鈴の木の意などいくつかの説がある。紀神代巻上第七段一書第二では「野槌といふ者には五百箇野薦の八十玉籤を採らしむ」と玉串として用いる。今日も笹や葦などと共に神事に用いられる。
執筆者 荒木優也
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