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万葉神事語辞典


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項目名 かみ
表記
Title
Kami
テキスト内容 頭に生える毛。頭髪。髪の毛。万葉集に52例。歌に詠まれる髪は、その色や形状を詠むことによって若さや年齢階層、女性美を表現することを主軸とする。まず黒髪を詠む際には枕詞として「ぬばたまの」(14例)や「蜷(みな)の腸(わた)」(5例)を冠して多く女性の若々しい様子を歌い、反対に老いて白髪となった状態を「霜の置く」「霜の降る」と譬える。形状に関しては、幼い少女を詠む「振り分けの髪」(11-2540)や「切り髪のよち子」(11-3307、3309)との長短による表現や、普段は結んでいた髪がほどけたことに相手の深い恋心を詠む舎人娘子の歌(2-118)がみられる。詔勅では天武紀682(天武11)年条を初めに髪型を規定しており、『続日本紀』705(慶雲2)年には神部・斎宮の宮人・老嫗以外の女子に結髪を義務づけ、垂髪を禁じる。髪は夜床を喚起させる題材でもあり、「靡く」「敷く」を用いて恋人を待ちつつひとり眠る女の姿(11-2564等)や、恋人の触れたことを愛しく思乱れ髪も気にしない後朝の歌(11-2578)等がある。田辺福麻呂歌集所出歌には若い行路死人男性の様子を「烏玉の 髪は乱れて」(9-1800)と詠む歌がみられる。
執筆者 小林真美