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万葉神事語辞典


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項目名 おんようし
項目名(旧かな) おんやうし
表記 陰陽師
Title
Onyoshi
テキスト内容 養老職員令によると、中務省配下の小寮・陰陽寮に属し(6人定員)、陰陽五行説に基づいて占筮や地相を観ることを職掌とする。同寮には他に、長官として天文・暦数・風運・気色を司る陰陽頭や、陰陽道を教える陰陽博士、それを学ぶ陰陽生等が置かれた。奈良朝以前より、恵慈・觀勒を嚆矢として百済等から陰陽道を識る人物が多く帰来するが、正史上における「陰陽師」の語は、紀の684(天武13)年2月条での新都・行宮の地相を観るために陰陽師が畿内に派遣された記事を初出とする。万葉集では1例のみで、聖武朝の730(天平2)年正月、大宰府にて開かれた「梅花の宴」歌群における詠者・礒氏法麻呂の職名として付されている(5-836左注)。大宰府では、正八位上相当官に該当し、有事の際には作戦計画に対する意見具申の任務も担ったとみられる(『新全集』)。また、大津皇子の詠歌とその題詞には、陰陽道の大家として元正朝に褒賞を受けた津守連通(津守通)の名がみられる。「大船の津守が占に告らむとは」と詠み、草壁皇子から石川女郎を横取りして交渉をもったことが、津守の占術により明らかとなったことを歌う(2-109)。
執筆者 小林真美