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万葉神事語辞典


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項目名 うめ
表記
Title
Ume
テキスト内容 いばら科の落葉小高木。中国原産で古く日本に渡来した。万葉集では萩に次いで多く詠まれている。とりわけ730(天平2)年1月13日に、大宰府の帥(そち)(大伴旅人)邸で開かれた、いわゆる「梅花の宴」で歌われた32首の梅花歌は有名で、天平のみやびを代表する趣がある。このように万葉集では風流な景物としてもてはやされて歌われたものがほとんどであって、神事に直接関わるものとしての梅は見出し難い。桜井満著『花の民俗学』(雄山閣)は「梅の花 しだり柳に 折り雑へ 花に供養(たむけ)ば 君に会はむかも」(10-1904)について「梅の花をしだれ柳に取り合わせて、神意の発現である花にお供えしたなら、あなたにお会い出来るであろうか、という歌である」と解説している。さらに、青柳と梅の花とを折ってかざしにすると詠んだ歌(5-821)について「カザシは、カズラやウズと同じく、本来は神の依代であり、神事に奉仕する者のしるしであった。それが風流の宴にも用いられるようになったのだ」と述べている。
執筆者 村瀬憲夫
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白梅