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万葉神事語辞典


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項目名 あやめ
表記 漢女
Title
Ayame
テキスト内容 裁縫の技術を持った大陸から渡り来た女性のこと。雄略紀14年に裁縫の女性技術者姉妹の渡来と漢衣縫部の設置の記事がある。このとき渡来した衣縫の兄媛は大三輪神に奉られ、弟媛が漢衣縫部の祖となるが、このとき渡来した姉妹ら技術者集団が飛鳥衣縫部と伊勢衣縫部へと流れる。三輪、伊勢、飛鳥と宗教的要地に配されるところに、彼女らの技術が神と結び付けられて定位されていたことがうかがえる。しかし万葉集には、乗馬用の服をほめる歌に裁縫者として1首詠いこまれているだけである(7-1273)。なお、同音である植物のアヤメとは無関係。アヤメの花は漢女のたおやかさにたとえて名付けられたという説もあるが、女性の美を漢女にたとえた歌はなく、またアヤメの花を詠んだ歌も万葉にはない。ちなみに、カキツバタはある。
執筆者 志水義夫